妊娠初期の変化(〜満15週まで)
母体の外観は妊娠前とほとんど変わらないが、妊娠に伴い、ホルモン分泌が変わるなどのため、様々な変調が起きる。----下の例参照
◆肉体的: つわり、嗜好の変化、眠気、頻尿、便秘
◆精神的に不安定になる。周りの者に当り散らす。落ち込む。
妊娠初期に悪影響をおよぼすもの
◆喫煙、飲酒、ストレス、特定の薬、風疹などのウイルス
◆X線などが、胎児の諸器官形成に悪影響を及ぼし、奇形または自然流産の原因となることがある。
妊娠中期(満16〜27週)
胎動が感じられるようになる。昔から、日本では妊娠5ヶ月目の戌の日に「腹帯(ふくたい・はらおび)」をしめはじめた。
ふつう、つわりもほぼおさまり、安定期。ただし、胎児が子宮外に出てしまうと生存はほとんど困難で、流産となる。(22週以降は生存の可能性がでてくるので早産と呼ばれる)
この時期、胎児はどんどん発育する。それにつれて子宮が大きくなり、妊婦の腹部は膨らんでいく。腹部の重みを支えるため背骨に負担がかかるようになる。乳房は乳腺の発達によってふくらみを増し、乳輪は色素が沈着して茶褐色が濃くなる
妊娠後期(満28週〜)
胎児がどんどん大きくなり、子宮も大きくなる、それに伴い、母体への負担が増えていく。貧血になる妊婦も少なくない。妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)が起こりやすいので、注意が必要である。高血圧、蛋白尿、むくみなど。子宮外に出ても生存する確率がだんだん高くなる。
つわり・妊娠悪阻
つわりは一般的には妊娠12週から16週ころには軽快する事が多く、食生活の指導などで対応する場合が多い。栄養障害を起こし、妊娠悪阻に至った場合は外来にて点滴を行う。ビタメジン®などウェルニッケ脳症予防のためのビタミンB1をふくむ製剤や解毒剤であるタチオンを用いる場合が多い。悪心に対してはプリンペラン®を用いる場合も多いが、妊娠中の安全性は確立していないため少量、短時間の投与のみとするべきである。症状があまりに強い場合は比較的安全といわれている漢方薬を用いる。